この遊園地を訪れるのは三回目だ。

一回目は新幹線、二回目は夜行バス、三回目は車。
いずれも日帰りである。

私は基本的に片道三時間以内なら歩くことにしている。
前回来た時は車がなかったので、駅から二時間弱歩いた。懐かしい。

春に来た時はちらちらと雪が舞っていて、時たま見かけるふきのとうが可愛らしく、楽しく向かうことができたが、夏の日は地獄である。

公共機関を使って訪れた人は、私のようにタクシー代をケチり、炎天下の中数時間歩くことはやめよう。


コンクリートの道を歩き続けると、唐突にカラフルな観覧車が顔を出す。

初めてこの観覧車を見た時の感動は忘れられない。
なぜなら、私が廃墟を好きになったのは廃墟の観覧車の写真を見たことがきっかけであり、廃遊園地の観覧車をこの目で見たのはその時が生まれて初めてだったからである。


夏は草がボウボウで遊具が若干埋もれていた。
私はいつもの如く生足で茂みの中を掻き分けていく。


お馬さん発見。


観覧車を撮影していたら一組の夫婦がスマホをパシャパシャしながら歩いてきた。

旦那「心霊とか好きなんですかっ!」

私「私そういうの信じてないです」

旦那「でもこれ、見てくださいよ!オバケみたいなのが写ってるんです(スマホで撮影した観覧車の写真を私に見せる)」

私「私ですね」


旦那さんすみません。私観覧車に登りました。

登れそうな場所を見つけるとついつい登ってしまうのは、私の悪い癖だ。

それにしても、よく見たら奥さん、胸が大きくて若くてセクシーだったなぁ。
奥さんじゃなくて愛人かもしれない。


二度と回ることのない遊具。


いい天気だね。


ここは私にとってどんな現役の遊園地よりも魅力的な場所だ。

このまま永遠にこの姿をとどめてくれることを祈る。


またね。