淡路島に来たのは二度目だ。
以前は時間の都合上 and 大して興味がなかったために素通りした大観音寺だったが、気が向いたので探索しに来た。
東北ほどでなくとも、二月はどこも寒い。
寒いとやる気が90%くらい削がれる。
つまり、冬の時期私はやる気がほぼほぼないのだ。
その上、私の大好きな鉱山や廃校は大抵山の中にあるため、雪が積もり、探索が困難だ。
分厚い手袋をはめながら、廃墟に行くのはやはり夏がいいと、しみじみ思うのであった。
この大観音は淡路島のどの建物よりも高く、遠くからでも姿を確認することができるほど目立つ。
にも関わらず、2006年に所有者が死去してからは廃墟となっている。
現在は落下物が周辺に落ちるなどのトラブルが発生しているが、権利関係により撤去が進められないらしい。
入り口から大観音に向かって歩いていくと、なぜかSLを発見。
そしてこのSLの先に見える像。
自由の女神。
バックの長閑な風景とは明らかにミスマッチである。
大観音とSLと自由の女神。
コンセプトが定まっておらず、迷走感が半端ではない。
大観音の首のあたりが展望台になっていて、下から上がって行くことができるが、入り口の門は完全に施錠されており、高いところの窓がかろうじで開いているだけだった。
よじ登れば侵入できないことはないものの、なんせ大観音自体がかなり高い場所に建っているため、私の動きは周辺住民に丸見えである。
事前情報で屋内にこれといった見所はないと分かっていたので、中には入らず、大観音寺を後にした。
入り口の方に戻ると、雲がすっかり引いていた。
帰ろう。